インターネットは世界中から簡単に情報のやりとりができる便利なものです。その反面、外部のパソコンから自分のパソコンの中をのぞき見られてしまうという危険がひそんでいます。
悪意をもったある第三者が、狙ったパソコンにネットワークを使って外部から侵入して、勝手にファイルを操作したり盗み出したりすることを言います。
OSやブラウザ、メールアプリなどのセキュリティ上の「抜け穴」から侵入します。この抜け穴のことを「セキュリティホール」と言います。アプリは本来安全性を重視して設計されていますが、プログラムが複雑になると、予期しないところでセキュリティ上に抜け穴のような道ができてしまうことがあります。この抜け穴を見つけて侵入してくるわけです。
そのほか、インターネットにつながっているパソコンに割り当てられている「IPアドレス」と「ポート」を探って侵入してくるケースもあります。「IPアドレス」はインターネット上の番地のようなもので「ポート」はその入り口です。番地を突き止めて入り口が開いていたら侵入してきます。
インターネットに接続しているということは、つながっているパソコン同士の中をのぞけるということです。
不正アクセスによる被害には次のようなものがあります。
不正アクセスによってあなたのパソコンに侵入し、パソコンに保存されているIDやパスワード、メールアドレスなどの個人情報を盗み出します。
また、盗んだメールアドレスを使ってあなたのふりをして他人を誹謗中傷したり、詐欺行為などをおこなったりします。場合によってはショッピングや有料コンテンツをあなたの名前で利用されてしまうこともあり、ある日、身に覚えのない多額の請求が届くことにもなりかねません。あなたが利用していないことを証明するために、とても苦労することになります。
あらかじめ不正アクセスへの対策をとることが重要です。
侵入したパソコンを使って、さらに別のパソコンへ不正にアクセスしたり迷惑メールを配信したりすることをいいます。これは犯人の特定を難しくするためにおこなわれます。不正にアクセスされ、踏み台にされたパソコンからの攻撃のように見せるためです。被害者である踏み台にされたパソコンが、逆に加害者となってしまいます。場合によっては、セキュリティ対策を怠っていた責任を問われることもありますのでご注意ください。
不正にアクセスされると、勝手にファイルを見られたりするばかりでなく、大事なファイルが破壊されたり削除されてしまうこともあります。
インターネットではコンピュータとコンピュータがつながって互いに利用し合うため、ほかのコンピュータからのぞかれたり、侵入されたりする可能性があります。
そこで、このような不正なアクセスを防ぐために仮想の出入り口を作り、通過する情報を常に監視します。この出入り口のことを「ファイアウォール(Firewall)」と言います。日本語で言うと「防火壁」です。
ファイアウォールは、常に情報の流れを監視し、必要なときだけ出入り口を開け、必要がなくなったら自動的に閉じるしくみなので安心です。ファイアウォールを設定しておけば、外部から不正にアクセスされにくくなります。
不正アクセスを防止するために、日頃から予防するポイントを心得ておきましょう。
ホームネットワークなど複数のパソコンをネットワークでつないでいるとき、フォルダやファイルを「共有」する場合があります。
「共有」するフォルダやファイルにはパスワードを設定して、第三者の閲覧ができないようにしておきましょう。
IDとパスワードについて、次のことに注意しましょう。
ホームページの中には悪意のあるホームページもあります。そのようなホームページを閲覧したり、うっかりアプリをダウンロードしたりすると、あなたのパソコンに格納されている情報やファイルが盗み出されてしまう可能性もあります。
心当たりのないアプリはむやみにダウンロードしないよう心がけましょう。
怪しいホームページはできる限り閲覧しないことが大切です。特に不特定多数のユーザーが利用する電子掲示板では嫌がらせのために、このような動作をするホームページへのリンクを貼り付ける場合があるので、むやみにアクセスせずに慎重に利用するようにしましょう。
Microsoft EdgeやInternet Explorerに脆弱性があると、パソコンのセキュリティに弱点ができます。Windows UpdateやMicrosoft UpdateでMicrosoft EdgeやInternet Explorerを最新の状態にすることをおすすめします。
不正アクセスの被害を受けないために、ウイルス対策アプリをインストールするか、プロバイダによるウイルス対策サービスを利用するようにしてください。