無線LAN製品ご使用時におけるセキュリティに関するご注意
無線LANでは、LANケーブルを使用する代わりに、電波を利用してパソコン等と無線アクセスポイント間で情報のやり取りを行うため、電波の届く範囲であれば自由にLAN接続が可能であるとい う利点があります。
その反面、電波はある範囲内であれば障害物(壁等)を越えてすべての場所に届くため、セキュリティに関する設定を行っていない場合、以下のような問題が発生する可能性があります。
通信内容を盗み見られる
悪意ある第三者が、電波を故意に傍受し、
IDやパスワード又はクレジットカード番号等の個人情報
メールの内容
等の通信内容を盗み見られる可能性があります。
不正に侵入される
悪意ある第三者が、無断で個人や会社内のネットワークへアクセスし、
個人情報や機密情報を取り出す(情報漏洩)
特定の人物になりすまして通信し、不正な情報を流す(なりすまし)
傍受した通信内容を書き換えて発信する(改ざん)
コンピュータウィルスなどを流しデータやシステムを破壊する(破壊)
などの行為をされてしまう可能性があります。
本来、無線LANカードや無線アクセスポイントは、これらの問題に対応するためのセキュリティの仕組みを持っていますので、無線LAN製品のセキュリティに関する設定を行って製品を使用することで、その問題が発生する可能性は少なくなります。
セキュリティの設定を行わないで使用した場合の問題を充分理解した上で、お客様自身の判断と責任においてセキュリティに関する設定を行い、製品を使用することをおすすめします。
なお、無線LANの仕様上、特殊な方法によりセキュリティ設定が破られることもあり得ますので、ご理解の上、ご使用ください。
セキュリティの設定などについて、お客様ご自分で対処できない場合には、NEC121コンタクトセンター(フリーコール:0120-977-121) までお問い合わせ下さい。
セキュリティ対策を施さず、あるいは、無線LANの仕様上やむを得ない事情によりセキュリティの問題が発生してしまった場合、弊社は、これによって生じた損害に対する責任を負いかねます。
本機で設定できるセキュリティ
◆盗聴(傍受)を防ぐ
本機の無線LAN機能は「WEP(Wired Equivalent Privacy)機能」に対応しています。WEP機能を使用して暗号キーを設定すると、同じ暗号キーを使用している通信機器間の無線LAN通信データを暗号化できるので、通信を盗聴されたり、関係のないパソコンや機器との接続を防ぐことができます。WEP機能には64ビットWEP対応、128ビットWEP対応、152ビットWEP対応のものがあり、本機の無線LAN機能は、すべてに対応しています。
ただし、暗号キーを設定していても、暗号キー自体を第三者に知られたり、暗号解読技術によって暗号を解読されたりする可能性があるため、設定した暗号キーは定期的に変更することをおすすめします。
WEP機能を利用するには、通信する相手の機器もWEP機能に対応している必要があります。
◆不正アクセスを防ぐ
アクセスポイントに任意のSSID(ネットワーク名)を設定することで、同じSSIDを設定していない通信機器からの接続を回避できます。 ただし、同じSSID設定していない機器でも、そのネットワークがどんなSSIDを使用しているかは検出できてしまうため、SSIDを設定しただけではセキュリティを保てません。これを回避するには、アクセスポイント側でSSIDを通知しないようにSSIDの隠蔽の設定をする必要があります。
接続するパソコンなどのMACアドレス(ネットワークカードが持っている固有の番号)をアクセスポイントに登録することで、登録した機器以外はアクセスポイントに接続できなくなります(MACアドレスフィルタリング)。
◆より高度なセキュリティ設定を行う
Wi-Fi Allianceが提唱するWPA(Wi-Fi Protected Access)-PSK機能を利用します。 従来のWEP機能に比べて大幅に暗号解読が困難とされる暗号方式TKIP(Temporal Key Integrity Protocol)を使用することで、より高度なセキュリティを行うことができます。
WPA-PSK機能を利用するには、接続する無線LAN機器もWPA-PSK機能をサポートしている必要があります。