ATコマンド一覧




ATコマンドの概要

ATコマンドは米国Hayes社が開発したコマンド体系で、“AT”で始まることからこのように呼ばれています。DTE(パソコンなどの端末機器)から電話回線に対してATコマンドを発信することによって、自動発着信を行うことができます。

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コマンド構成

ATコマンドセット(A/コマンドを除く)では、DTEが送る各コマンドラインはキャラクターシーケンスATで始まり、キャリッジリターン(以降(CR)と表記。【Enter】を指します)で終了しなければなりません。ATシーケンスは、いくつものコマンドをその次に続けることができます。ただし、Z、D、A(携帯電話/cdmaOne/PHSの場合はZ、D、A、H、O)に続くコマンド列は無視されます。コマンドラインの最大キャラクタ数は60(携帯電話/cdmaOne/PHSの場合は76)です。コマンドライン中に構文エラーが見つかった場合、ラインの残りは無視されます。
AT コマンド列 (CR)

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コマンド一覧(携帯電話/cdmaOne/PHS)

このパソコンの携帯電話/PHS接続機能では、通常のデータ通信のほかに、次のようなデータ通信を行うことができます。

    これは携帯電話(DoPa/PDC)接続ケーブル、cdmaOne接続ケーブル、PHS(NTTドコモ/アステル)接続ケーブル、PHS(DDIポケット)接続ケーブルを使用する場合のATコマンドです。


■基本ATコマンド

機能
コマンド
パラメータ
パラメータの意味
ローカル動作
有効機器
コマンド再実行 A/ (リターンは不要)   直前のコマンドを再実行する   全(※)
アンサーモードで回線接続 A     接続
課金情報表示 C 0 課金表示OFF(初期値) 切断終了時に表示
(携帯電話機の機種によっては正しく表示されない場合がある)
携帯電話
cdmaOne
1 課金表示ON
ダイアル D 0〜9、#、* 電話番号(PHSモードの場合、*以降は、サブアドレスとなる)(通信モードは、#CLSの設定に依存。しかし、自動判別で、ドッチーモ携帯電話の場合、PDCデータ通信モード。パケット対応携帯電話の場合、PDCデータ通信モード) 接続
L 直前の電話番号に再ダイヤル
最後に##00 PDCデータ通信モードとして発信 携帯電話
最後に##02 PDCパケットモードとして発信 携帯電話
最後に##10 PHSデータ通信モードとして発信(通信スピードは、S141の設定による) PHS
最後に##13 PHSデータ32K通信モードとして発信(S141の通信スピード設定は無視する) PHS
最後に##16 PHSデータ64K通信モードとして発信(S141の通信スピード設定は無視する) PHS
最後に##20 Cdmaモードとして発信(電話機のデータ通信モードをASYNCに設定が必要) cdmaOne
最後に##3 PHSデータ32K通信モードとして発信
(S141の通信スピード設定は無視する)
  PHS(DDI)
最後に##4 PHSデータ64K通信モードとして発信
(S141の通信スピード設定は無視する)
  PHS(DDI)
コマンドエコーの有無☆ E 0 エコーなし 設定
1 エコーあり(初期値)
公衆回線速度の選択 F 0 自動検出(初期値) 局へ設定 携帯電話
1 V.21 300bps
3 V.23 ライン変調
4 V.22 1200bps
5 V.22 bis ライン変調
6 V.32/V.32bis 4800ライン変調
7 V.32bis 7200ライン変調
8 V.32/V.32bis 9600ライン変調
9 V.32bis 12000ライン変調
10 V.32bis 14400ライン変調
フック制御 H   オンフック 切断
情報表示 I 0 製品コード(初期値) 表示
3 バージョン番号  
4 識別コード  
5 リージョン番号 国番号表示
「81」
通信モードへの復帰 O     通信モードへ復帰
リザルトコードへの有無☆ Q 0 リザルトコードあり(初期値) 設定
1 リザルトコードなし
S レジスタの値を表示 Sn? 000-999   表示
S レジスタへ値を設定 Sn=X 000-999   設定
リザルトコードの形式☆ V 0 数値形式 設定
1 ストリング形式(初期値)
接続メッセージ制御☆ W 0 DTE速度表示 設定
2 DCE速度表示(初期値)
リセット Z     設定
CD信号の動作選択☆ &C 0 常時オン 設定
1 キャリア検出(初期値)
出荷時の設定に戻す &F     設定
DTEフロー制御 &K 0 なし 設定
3 RS/CS(初期値)
DR信号の動作選択☆ &S 0 常時オン(初期値) 設定
1 接続時オン
不揮発メモリへの書き込み &W     設定
不揮発メモリを初期化 &Z     設定
プロトコルの選択☆ \N 0 ノーマル 局へ設定 携帯電話
2 リアライブル
3 オートリアライブル(初期値)
4 LAPM(V42)
5 MNP(MNP4)
現在の状態を表示 \S     表示
MNP10☆ \X 0 あり(初期値) 局へ設定 携帯電話
1 なし
圧縮の設定☆ %C 0 なし 局へ設定 携帯電話
1 MNP5
2 V.42bis
3 オート(初期値)
電界強度の表示 ^L   (初期値) 表示 携帯電話
cdmaOne
着信時に発番号、着番号の表示選択 ^R 0 発番号なし 着番号なし(初期値) 設定 携帯電話
PHS(NTT ドコモ)
cdmaOne
3 発番号あり 着番号あり
発信番号の通知 ^S 0 禁止(初期値) 設定 携帯電話
PHS(NTT ドコモ)
1 許可
エスケープ +++AT     コマンドモードへ移行
分計サービス @B 0 使用しない(初期値)   PHS(DDI)
1 使用する    
通信モードの選択☆ #CLS= 0 PDCデータ通信モード 設定
2 PDCパケット通信モード
10 PHSデータ通信モード(通信速度は通信速度設定S141に依存)
13 PHS32Kデータ通信モード
16 PHS64Kデータ通信モード
20 cdmaOneデータ通信モード
255 自動選択(データ通信/パケット通信は、初期値がデータ通信)(ドッチーモ携帯電話接続時は、初期値がPDC)(初期値)
PTE接続番号の設定☆ #PN 0〜9 ATDコマンドでPTE発呼する場合に使用する、PTE電話番号の設定   PHS
接続されているケーブルの種類の表示 #CBL?     0 = 携帯電話
1 = PHS
2 = cdmaOne
サービスクラス能力の表示 +FCLASS=?     0,1
OKを出力する
(#CLS=0の時)
携帯電話
AT&Wでバックアップ可能
有効機器の「全」は、携帯電話、cdmaOne、PHSの全てを表します。

■Sレジスタ

機能
コマンド
パラメータ
パラメータの意味
ローカル動作
有効機器
自動着信のRING回数☆ S0 0 自動着信しない(初期値) 設定
1〜255 回目に自動着信する
PTE接続の有無☆ S110 0 PTE接続しない(初期値) 設定 PHS
1 PTE接続を行なう
通信速度設定☆ S141 0 32kbps(初期値) 設定
(#CLS,Dコマンドで速度設定が指定された場合、この値は変更される)
PHS
1 64kbps
AT&Wでバックアップ可能


■リザルトコード

数字形式
単語形式
意味
0 OK コマンドが正常に実行された
1 CONNECT 接続完了
2 RING 着信が検出された
3 NO CARRIER 回線切断
4 ERROR コマンドエラー
5 CONNECT 1200 1200bps接続
6 NO DIALTONE ダイアルトーンが検出できなかった
7 BUSY 話中音が検出された
9 CONNECT 600 600bps接続
10 CONNECT 2400 2400bps接続
11 CONNECT 4800 4800bps接続
12 CONNECT 9600 9600bps接続
13 CONNECT 7200 7200bps接続
14 CONNECT 12000 12000bps接続
15 CONNECT 14400 14400bps接続
16 CONNECT 19200 19200bps接続
17 CONNECT 38400 38400bps接続
18 CONNECT 57600 57600bps接続
19 CONNECT 115200 115200bps接続
24 DELAYED リダイヤルエラー
64 CONNECT 28800 28800bps接続
121 CONNECT 32000 32000bps接続
122 CONNECT 64000 64000bps接続

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