無線LANに関する用語一覧


ここでは無線LANに関する用語について説明します。無線LANの設定をするときにご覧になると便利です。

用語
説明
AES Advanced Encryption Standardの略。
米国政府内での情報処理用に採用された「次世代標準暗号化方式」のこと。規定の基準(暗号強度、処理速度等)を満足しており、その仕様も公開されていることから、広い分野での利用が行われている。IEEE802.11iの暗号化方式の一つに採用されている。
ANYプローブ応答禁止 SSIDの問い合わせを拒否する設定。
ANY接続拒否 SSIDを「ANY」にセットした無線LAN端末もしくはSSIDに任意の文字列を入れた端末からの接続を拒否する設定。
EAP Extensible Authentication Protocolの略。
任意の認証機能を用いるための仕様。ダイヤルアップで用いられるPPP(Point-to-Point Protocol)の拡張として開発された。
ユーザ名・パスワード以外にもスマートカード(ICカード)やデジタル証明書などさまざまな認証方式をサポートできる。EAPTLS、EAP-TTLSなどがある。
EAP-TLS TLS(Transport Layer Security)を用いたEAP方式の認証プロトコル。利用にはクライアント証明書およびサーバ証明書が必要となる。
EAP-TTLS TLS(Transport Layer Security)を用いたEAP方式の認証プロトコル。EAP-TLSとは異なり、クライアント証明書は必要とせず、かわりにユーザ名・パスワードが用いられる。
IEEE802.11a IEEEが標準化した5GHz帯の電波を使い最大54Mbpsの転送速度の無線LANの物理層の規格。
IEEE802.11b IEEEが標準化した2.4GHz帯の電波を使い最大11Mbpsの転送速度の無線LANの物理層の規格。
IEEE802.11g IEEEが標準化した2.4GHz帯の電波を使い最大54Mbpsの転送速度の無線LANの物理層の規格。
IEEE802.11i IEEEが標準化を進めている「無線LAN用セキュリティ規格」認証方式や暗号化方式、暗号化キーの取り扱い等について規定している。
IEEE802.11X 無線LAN上で認証と動的なキーの生成および配送を行う仕組み。
IEEE標準。有線LANでポートアクセス管理を行うためにも用いられる。EAPおよびRADIUSを用いる。
MACアドレスフィルタリング 無線LAN端末固有のMACアドレスを無線LANアクセスポイントに設定する事で、無線LAN端末を無線LANアクセスポイントに接続するか否かを制御するセキュリティ方式。
PSK Pre-Shared Keyの略。
TKIP暗号プロトコルにて、暗号化キーを生成するために用いられる共有(秘密)鍵のこと。この鍵を用いて直接暗号化を行うものではなく、暗号鍵を生成するためのものであることから“事前共有鍵”と呼ばれる。PSKとは、事前共有鍵を用いる認証方式を表す場合がある。
RADIUS Remote Authentication Dial-in User Serviceの略。
ネットワークアクセス全般に対する認証、アクセス承認、課金管理を行うプロトコロル。
SSID Service Set Identifierの略。
無線LANを構成する無線LANアクセスポイントと端末につけられた識別子のこと。無線LANをグループ化するために用いられる。
無線LANアクセスポイントと端末で同じSSIDを設定されていないと通信できない。無線LANアクセスポイントを中心とした1つのグループであるBSS(Basic Service Set)が802.11による無線LANのインフラストラクチャ通信の最小単位となるが、複数の無線LANアクセスポイントにまたがった際のローミングを考慮し、BSSを複数束ねたESS(Extended Service Set)が定義されている。 このため、SSIDはESSIDと呼ばれることもある。
無線LAN接続ツールによっては、ネットワーク名と記載している場合もある。
SSIDの隠蔽 SSIDを無線LANアクセスポイントにより定期的に送信されるビーコン中に含まないように設定すること。
TKIP Temporal Key Integrity Protocol の略。
暗号化方式の一種で、WPAの暗号化方式として採用されている。
PSKと呼ばれる“事前共有鍵”を元に暗号化キーを一定のデータ量また時間毎に生成し、暗号化を行う。
WEPキー WEP暗号方式で用いられる“暗号化キー”のこと。種類は共有(秘密)鍵である。
WPA @ Wi-Fi Protected Accessの略。
Wi-Fi Alliance が規格化した新しいセキュリティ規格のこと。
WEP方式よりセキュリティ強度が強化されている。暗号化方式と認証プロトコルにより、以下の4つに分類できる。

  認証
PSK EAP
暗号
TKIP (1) (2)
AES (3) (4)

※WPA仕様書では、暗号プロトコル「AES」は必須ではないため、WPAをサポートしていても、AESをサポートしていない場合がある。
A WPAにて認証に外部サーバを用いる方式を表す。上記表内の(2)または(4)の方式。
WPA-PSK WPAにて認証に外部サーバも用いない方式を表す。上記表内の(1)または(3)の方式。
アドホック通信 無線LANアクセスポイントを使わず、無線LAN端末同士で通信を行うモードの通信。
暗号化キー 暗号化を行う鍵のことで、暗号化方式により、公開鍵と共有(秘密)鍵の2種類ある。
インフラストラクチャ通信 無線LAN端末と無線LANアクセスポイントを利用した形態の通信。
オープンシステム認証 無線LANの認証方式の1つ。無線LAN端末からは資格情報無しに無線LANアクセスポイントに認証依頼を行い、無線LANアクセスポイントは依頼された認証をそのまま受け入れる。そのため、基本的には認証は行われていない。
キーインデックス WEP 暗号方式では、仕様上4つのWEP キーを切り替えることができる。WEP暗号方式では、無線LAN アクセスポイントと無線LAN 端末の両方のキーインデックスを同じにしなければいけない。製品によってはキーインデックスの値が「0 〜 3」のものと「1 〜 4」のものがあり、設定に注意しなければならない。
キー更新間隔 暗号化方式TKIPにて、暗号化キーを生成するデータ量間隔または時間間隔のこと。
共有キー認証 無線LANの認証方式の1つ。無線LANアクセスポイントと端末はネットワークキーを用いたチャレンジレスポンス認証を行う。
ネットワークキー 共有キー認証の「“認証キー”」、および暗号化機能の「“暗号化キー”または“PSK”」の両方に用いられる“キー”のこと。
ネットワーク認証 無線LANの認証方式の総称。オープンシステム認証、共有キー認証、WPA、WPA-PSKなどがある。
無線LANアクセスポイント ネットワークに無線LAN端末を接続する機器であり、一般的には有線LANのHUBに相当する機能を持つ。