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昔から夏に怪談を語るのは、きっちり着物を体にまきつけた冬よりも、気持ちも体も防御がゆるんだ隙をふいっとつかれるような感覚が、より味わえるからかもしれませんね。 エアコンではいくら涼しくとも、そうした機微は味わえません。 たまにはじっとりした暑さも風物詩と割り切って、少し団扇を動かす程度の涼をとりながら、あるとも知れぬ世界の入り口をのぞいてみませんか。テレビの特集を見るもよし、読書をするもよし。そうしてひたすら恐怖を味わうのも面白くはありますが、そこからさらに知的好奇心をもって踏み込んでみるのもまた一興。ネットにはそうした大人のウィットをもった情報サイトがあちこちに存在します。この機会に夏の夜をじっくり堪能しませんか。 例えば妖怪について。 件(くだん)をご存知でしょうか? 少しずつバリエーションがあるようですが、人面牛身で牛の仔として生まれ、必ず的中する不吉な予言をすると、数日で死ぬといわれている妖怪です。内田百けんの小説「件」は、まさにこの妖怪を題材にしています。 件(くだん)のミイラが最近発見された、といったらどう思いますか? 正しくは、件(くだん)のミイラと伝えられた(見世物のように使われていたようです)仔牛のミイラのようですが、21世紀になってから、まだこんなものが新たに発見された、ということに私はとても驚かされました。 天狗の爪、河童のミイラ、人魚のミイラ…。同じような「妖怪証拠物件」は少数ながらも存在します。それが正真正銘の異生物ではなくとも、そうしたものが伝え残された不思議を、「発見する」、「知る」、「解明する」楽しみは、妖怪が生々しくはびこった時代から時を経た今だからこそ味わえるものではないでしょうか。 それは必ずしも学究的でなければいけない、ということではありません。まずは、楽しめる、面白がれることが大事。そうして情報が伝達され、保存されてきたからこそ、21世紀の新発見があるのです。 ちょっとロマンを感じませんか? 妖怪はどうも、という方、こちらはどうでしょうか。 『八つ墓村』、『獄門島』、『犬神家の一族』…。名探偵、金田一耕助! 昭和時代を舞台にした怖さならこの方、横溝正史の作品です。 小説が抜群に面白いのは言うまでもないのですが、映画化された作品など、何かで一度はその作品に触れたことがあるのではないでしょうか。 様々な魅力がつまった横溝作品は怖さだけが本領!という訳ではないので、怪談、というくくりは本当は適切ではないでしょう。ですが、夏になれば幾度となく映像化作品が公開されたり、万人が認めるところの作品中に醸し出される妖しい恐怖は、並大抵のものではありません。そうした演出は横溝正史の筆力がなせる業ではありますが、雰囲気の一端を担う舞台や小道具、題材などが怪談的要素を多分に含んでいます。 そうした細部に思いを馳せたり、映像化された作品を比較したりするのも、作品をより深く楽しむ方法のひとつではないでしょうか。 熱心なファンの多い横溝正史には、ネットでもそのような様々な視点で横溝作品の追求をしたサイトがいくつもオープンされています。それぞれに面白い部分があるのですが、私のイチ押しサイトはこちらです。
今年の夏はちょっと趣向を変えて暑さをのりきってみませんか。 ただしはまりすぎにはご注意?! そういえば、さっきからこれを書いている最中にネットがいつもより頻繁に切れたり、「妖怪」と入力するとなんども変換ミスされてる…。 きゃー、何かが私のパソコンにとり憑いた?! (そんな訳はありません。が…、何もないはずの後ろをふりむくと…!!)
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