NECが、いよいよWindows Vista搭載PCを発売する。
1月15日、マイクロソフトは、Windows Vistaの個人向け製品に関する記者発表会を開催。NECも、同日、Vista搭載の個人向けPCとして、ノートPC 「LaVie」、デスクトップPCの「VALUESTAR」および「ValueOne」の新製品7タイプ27モデルを、1月30日から出荷すると発表した。 NECは、新製品27モデル中23モデルにWindows Vista Home Premiumを搭載。 これにより、Windows AeroやWindowsフリップ3DなどのWindows Vistaで採用された新たな機能を活用でき、最新のデジタルエンターテイメントが体験できる。
さらに主力モデルでは、Vsita Premiumロゴを取得。NEC製PCを購入したユーザーが安心して、また快適に、Vistaを利用できる環境を整えた。
NECパーソナルプロダクツ・須英世 代表取締役執行役員社長は、「NECでは、Vista本来の機能を楽しむためには、Home Premiumエディションの搭載が不可欠だと考えている。多くのモデルにおいて、Vista Home Premiumを搭載したのも、そうした理由からだ。また、NEC独自の機能も数多く盛り込むことで、NECならではの使いやすいを実現している。【『Windows Vista(TM)にするならNEC』をキーワード】に、多くのユーザーにNEC PCの良さを訴え、2007年のPC市場を盛り上げていきたい」と語る。
NECでは、Vista Home Premium以上に、Vistaの最先端機能を楽しみたいというユーザーに対しては、ウェブ直販のNECダイレクトにおいて、最上位エディションのVista Ultimateを選択することができるようにもしており、幅広いユーザーの要求に対応できるようにした。
また、同社では、ビジネス向け製品に関しても、1月30日から、Vista搭載PCを発売することを発表。ビジネス向けノートPCの「VersaPro」シリーズ、ビジネス向けデスクトップPCの「MATE」シリーズの新製品として、10タイプ44モデルを新たに投入した。
「Vistaの強固なセキュリティ機能とともに、OS起動前にウイルス定義ファイルを最新版に更新するAlwaysアップデートエージェント機能や、接続可能な周辺機器を細かく制限できるDeviceProtectorによって、高度な情報漏洩対策が可能になるといったNEC独自の機能を搭載している」と須社長は語る。
NECは、ビジネスシーンにおいても、Vistaを快適に利用できる製品提供に余念がない。
NECパーソナルプロダクツ・
須英世 代表取締役執行役員社長
Vista UltimateとOffice2007 Ultimate
のパッケージが紹介された。
本稿では、個別製品の紹介や、細かな機能や仕様に関する記述は割愛するが、今回、NECが発売したVista搭載PCのなかでひとつだけポイントをあげるとすれば、マイクロソフトが開発した「Windows Media Center」と、NECが独自開発したテレビ視聴、録画ソフトである「SmartVision」を、今回の製品から統合したことだろう。
この統合によって、著作権保護された地上デジタル放送の映像をVista搭載PCで録画できるとともに、ネットワークを介して、この映像を別のPCに配信、受信できる機能を搭載することに成功した。かねてから、PCでのテレビ視聴にこだわってきたNECのノウハウがふんだんに盛り込まれた機能だといえる。
配信と受信に対応したモデルは、VS790/HG、VW990/HG、VW790/HG、LL970/HGの4機種。また、受信にのみ対応したモデルは、LL850/HJ、LL570/HG、LC950/HJ、LC900/HJの4機種だ。
さらに、従来のSmartVisionで提供された機能や操作性をそのまま利用できるほか、テレビ画像の上に操作メニューを表示する新たなテレビメニューを用意。加えて、携帯電話でおすすめネット映像をチェックして、携帯電話からコンテンツを直接再生できるといった機能も搭載した。これも、NEC独自の機能となっている。 Media CenterとSmartVisionの統合は、家庭でのホームネットワーキング環境の実現や、地デジやBlu-rayで提供されるハイビジョン映像を簡単に視聴できるようになるという点でも大きな役割を果たしているのは明らか。マイクロソフトとNECの長年に渡る緊密な関係が、両社の技術を生かしたソフトウェアとして結実し、ユーザーに利便性を提供することができたといえよう。
ここにも、「Windows Vista(TM)にするならNEC」といえる意味がある。