インターネットにはさまざまな種類の危険が存在します。メールやWebサイトなどを介在して自己増殖する「ワーム」というプログラムに感染すると、コンピュータ内のデータやファイルが破壊されてしまいます。また、「スパイウェア」は無害なソフトを装ったり、セキュリティホールを突いたりして、あの手この手でコンピュータに入り込み、情報を奪おうとします。さらに、インターネットの道案内役であるネームサーバの情報を改ざんし、URLとは異なるWebサイトへ接続する「DNSキャッシュポイズニング」攻撃を受けると、フィッシングサイトのような悪質なWebサイトへ誘導されてしまうかもしれません。
このほど、インターネット上で行われた犯罪予告が、実はコンピュータウイルスによるものだったとして大きな話題になりました。遠隔操作ウイルスに感染したコンピュータが、ユーザーの知らぬ間に攻撃者の指示に従って掲示板サイトへ物騒な書き込みを行っていたのです。
つまりこのユーザーは、知らぬ間に犯罪へ加担していたわけですが、掲示板サイトには感染したコンピュータのアクセスログが残っていたため、本人が書き込んだものと疑われてしまいました。
似たような例では、送信元を偽装した「なりすましメール」で名前を騙られた送信者に嫌疑が及ぶケース、コンピュータがボットに感染し、スパムメールの配信や攻撃の踏み台に使われるケースなどがあります。
