▲写真:上
小さいだけでなく、レトロなデザインとメカニックな重量感も魅力的な「MiniDigi」。
▲写真:中
[左]上面のカバーを引き起こすと、フードに囲まれた0.9インチのTFT液晶ディスプレイが現れる。 [右]手のひらに乗せてフェインダーフードを開き、上からモニターを覗くという、二眼レフ流の自然な撮影スタイル。
▲写真:下
デジタルカメラなのに「クランクレバーを巻き上げてからシャッターを切る」という、二眼レフ流の撮影スタイルには、作り手の遊び心を感じる。
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今どきあまり見かけない、とてもレトロな雰囲気のミニチュアカメラ。手のひらに納まるほど小さなボディだけど、細かい部分まで精巧にできているし、けっこう重量感もありそうだし・・・。「カワイイ〜!」とか、「マジで撮影できるんっすか?」とか、左の写真を見た[MJ]読者の、いろんな声が聞こえてきそうです。
この製品は、1960年代に製造されていた二眼レフ(※1)カメラの名機「ローライフレックス 2.8 F」をモデルに設計された「ローライフレックス ミニデジ」(以下:MiniDigi)というデジタルカメラです。ローライフレックスとは、ドイツのローライ社が1920年代に世界で初めて発売した二眼レフカメラのブランド。ハリウッドセレブの撮影などにも使用され、今もなお世界中のカメラマンに愛用されています。そのローライフレックスの、日本における輸入元である株式会社駒村商会がプロデュースした製品とあって、昨年春に発売が発表されたとたん、カメラ愛好家はもとより、お洒落で遊び心のある多くの人々からも支持され、注文が殺到しました。小さくてクラシカルな装いながら、デジタルカメラとしてちゃんと写真が撮れるという、ちょっと不思議な魅力があります。
(※1)二眼レフとは、大きなレンズが縦に2つ並んでいるカメラのこと。上のレンズはファインダー専用、下のレンズが実際の撮影を受け持っています。「MiniDigi」の場合、ファインダー専用のレンズはダミーで、普通のデジタルカメラと同様、下のレンズ側にある光学センサーの映像をディスプレイに映し出すというしくみです。
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デジタルカメラは近年、高機能化・高画質化がますます進んでいますが、このMiniDigiはスペックや付加機能を競う従来のデジカメとは、かなり違った視点でデザインされています。筆者が実際に撮影して驚いたのは、ストロボやデジタルズーム、セルフタイマーといった、今どき当たり前の機能すら付いていないこと。露出やホワイトバランスも、すべてオートです。しかし、撮影した画像をパソコンに取り込んで(※2)確認した時、そのまったりとしたアナログっぽい味わいに、すっかり魅せられてしまったのです。
「ファインダーを上から覗く」という、二眼レフカメラ独特の撮影スタイルも、[MJ]世代には特に新鮮ではないでしょうか。被写体と目を合わせることがないので、お互いが妙に構えることなく自然体でいられる利点があります。膝から下のアングルでも無理なくファインダーが確認できるので、ペットや赤ちゃんの写真を撮るのに最適かも。また、ローライフレックスらしいこだわりを感じるのが、フィルム巻き上げ用のクランクレバー。「こんなのダミーでしょ」と思っていたら何と、1枚撮影する度にクランクレバーを回さないとシャッターが切れない構造になっているのです! デジカメには不要なものでもあえて付けるところに、作り手の遊び心を感じます。
二眼レフならではの撮影スタイルと、つい見せびらかしたくなる秀逸なデザイン・・・。MiniDigiは、街や旅先で気軽に写真撮影が楽しめるだけでなく、自分をお洒落に演出できるミニチュアの逸品といえるでしょう。
(T村)
(※2)「MiniDigi」には外部機器と接続するインターフェイスが装備されていないので、撮影した画像をパソコンに転送するにはカードリーダーなどを用意する必要があります。
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ローライフレックス MiniDigi(ミニデジ) (株式会社駒村商会) |
希望小売価格:41,790円(税込)
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●この製品に関する問い合せ先 |
電話:03-3639-3351(株式会社駒村商会)
[ホームページ]http://www.komamura.co.jp/
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※各商品の詳細については、各メーカにお問い合わせください。 |
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