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ハングルやっとく? 第四章:韓国「食」事情 第三話「食べ歩き」

第一章

第二章

第三章

第四章

第一話 第二話 第三話 第四話



上記4コママンガ内の音声マークをクリックすると音声が流れます。 Illustration by Mami Hoshi

韓国語 日本語訳
1)(ベ アンゴッパヨ?)
(ムォ チョ モグルカヨ?)
1) 奈美さん:おなか、空かない?

  朴さん:軽く何か食べる?
2)
(アジュマ! スンデ ハナ チュセヨ)
 (トッボッキ ハナ チュセヨ)
2) 奈美さん:おばさん、スンデ (豚肉の
  腸詰め) 一つください。

  朴さん:トクッボッキ (唐辛子炒め餅)
   一つください。
3)
(アジョシ! ホット ハナ チュセヨ)
 (チョドヨ!!)
3) 朴さん:おじさん、ホットック (甘いお焼き)
   一つください。

  奈美さん:わたしも!!
4) 
(チャ、ヂョニョ モグロ カカヨ?)
 (エッ、トッ、モゴヨ!?)
4) 朴さん:さて、夕飯食べに行こうか?

  奈美さん:えっ、また食べるの?




コラム
「屋台の街ソウル 韓国「間食」事情」 著者紹介 [陳 富子(JIN,Boo-ja) 日本大学芸術学部文芸学科卒。卒業後、在日韓国人としてのルーツを求めて韓国・延世大学校言語研究教育院に留学。その後、ソウルにて日本語教師として勤務。日本帰国後には、書籍・映像の編集業を経て、現在、NPO法人 Like Water Press 代表。国際NGOとして<ファンタジー劇場キャラバン/Mobile Image Theater>などの活動を展開中。]
著者紹介 [陳 富子(JIN,Boo-ja) 日本大学芸術学部文芸学科卒。卒業後、在日韓国人としてのルーツを求めて韓国・延世大学校言語研究教育院に留学。その後、ソウルにて日本語教師として勤務。日本帰国後には、書籍・映像の編集業を経て、現在、NPO法人 Like Water Press 代表。国際NGOとして<ファンタジー劇場キャラバン/Mobile Image Theater>などの活動を展開中。] 「ソウルに屋台ありき」といわれるほど、市内にあふれる韓国屋台はバラエティ豊か。繁華街、オフィス街、住宅街の路地といった場所に立ちならび、昼夜を問わず街に活気をそえています。日本で屋台といえば、サラリーマンが会社帰りに一杯といったイメージですが、韓国では老いも若きも気軽に立ち寄って腹ごなしをしていく場所になっています。

店のまわりをビニールの幌で覆ったその店構えから、韓国の屋台は「幌張馬車」( ポジャンマチャ) とよばれています。ポジャンマチャがソウルに登場したのは1950年代初期。当時は綿の布きれを屋根にして酒やおつまみを売る簡易居酒屋でしたが、60年代〜70年代になって屋台スタイルの居酒屋が登場しました。それが庶民に受けて「寒い夜にはポジャンマチャで一杯」というイメージが定着していきます。さらに夜間通行禁止令が解除された1982年以降は、その後の経済成長とあわせてポジャンマチャの全盛期を迎え、現在に至ったというわけです。

もとは酒とつまみを出す屋台として登場しましたが、奈美さんたちが立ち食いする露店も同じようにポジャンマチャとよばれ、こちらは昼間から街に立ちならびます。そして日暮れ時ともなれば、元来の居酒屋ポジャンマチャが街や路地に立てられはじめ、焼酎を飲み交わしに人がやってくるという塩梅です。ちなみにポジャンマチャの街で有名なのは、飲み屋では東大門市場 ( トンデムンシジャン)や人気百貨店周辺の通り、かたや食べ歩きでは鍾路 ( チョンノ)、明洞 ( ミョンドン)、仁寺洞 ( インサドン) などです。

一般的に夜の屋台はオフィス街や学生街に多く、明け方まで開いていますが、営業時間や値段は店によってまちまちです。値段は決して安いとはいえず、おつまみの種類は豊富ですが、1皿10,000ウォン (約1,000円) 以上するものがほとんど。一方、立ち食いのポジャンマチャは1品約2,000〜3,000ウォン (約200〜300円) といった安さです。人気メニューはトボッキやスンデ、おでん ( オデン) や餃子 ( マンドゥ) など。とくにトッボッキは韓国ではとてもポピュラーな食べ物で、スンデとならぶ屋台の代表的メニューです。

ポジャンマチャで大人気のトッボッキは、いうまでもなく間食メニューとしても堂々の1位です。その後にラーメン、スナック菓子、アイスクリーム、ハンバーガーなどがつづきます。屋台の多さが物語るように韓国では間食の習慣が根付いていて、家でラーメンやスナック菓子を食べたり、屋台やファーストフードなどで買い食いする姿もよくみかけます。

最近、若者のあいだで人気のファーストフードもさまざまな趣向を凝らした商品が出てきました。『キムチバーガー』や『プルコギバーガー』なるものも登場し、多くのヒット商品も出しています。もちろんラーメンの種類も豊富です。韓国で「ラーメン」といえばインスタントラーメンのことで、食堂で出されるのも単にインスタントラーメンを調理したものです。よって「ラーメン屋」などというものはありません。このインスタントラーメンは1960年代に日本から伝わり、以来、韓国人に愛されつづけてきました。現在は日本人以上に好んで食べられ、一年間の消費量は日本人の2倍近くにもなるそうです。「スピーディー」「安価」「美味」の三大要素がせっかちな韓国人の性によく合ったのか、もはや独自のインスタントラーメン文化が根づいているといってもいいでしょう。

とはいえ、屋台メニューもファーストフードもラーメンも、ほとんどの韓国人にとっては間食、すなわち「おやつ」です。パンや麺ですら間食と考える人も多く、昼食にハンバーガーやラーメンを食べていたりすると、「どうしてご飯を食べないの?」と聞かれることもあるのです。実際、日に三度は米を食べなければいけないと考える人の割合は約70%も占めるといわれます。このように、いまでも韓国人の主食は米、すなわち米以外は副食なのです。

その例にもれず、朴さんも屋台で間食をした直後に「ご飯を食べに行こう」と気軽に奈美さんを誘いました。これは「デザートは別腹」のように「間食は別腹」という感覚なのですが、奈美さんにしてみたら早すぎたのはいうまでもありません。このような間食の習慣に加えて主食が米 (炭水化物) ともなれば、肥満の心配もあるはずですが、韓国ではむしろスマートな人を多くみかけます。間食にも韓国人独特のルールがあるのか、はたまた韓国の食生活が太りにくい体質を維持するのか、これにはなにか訳があるのだろうと首をかしげるのですが、いまだに解けない謎です。



  ◆定番屋台メニュー


  (トッボッキ)
  棒状の餅を切り、唐辛子味噌と砂糖、水あめで甘辛く煮たもの。

  (スンデ)
   もち米、春雨、もやし、血のかたまりを混ぜて豚の内臓に詰め、みそ味で煮た韓国風ソーセージ。  

  (キムパ
  韓国風のり巻き。海苔とご飯でハムやホウレンソウ、たくあんなどの具を巻いたもの。

  (マンドゥ) 
   「焼き餃子。カリッと香ばしく焼かれている。

  (プンオッパン )
  韓国風たいやき。甘さひかえめで皮がカリッとしている。

  (ティギ
  韓国の天ぷら。日本のものに比べ衣が厚く、野菜や卵など種類も豊富。

  (グンバ
  焼き栗。冬の定番屋台メニュー。

  (グンコグマ)
  焼きイモ。冬の定番屋台メニュー。

  (ホットッ
  甘いお焼き。小麦粉で作った生地に砂糖とシナモンパウダー、松の実を入れ油で揚げたもの。

  (オデン)
  韓国のオデンはこれ一種。魚の練り物をたたんで串に刺し、薄いダシにつけて煮込んだもの。
  これをタレにつけて食べる。

  (ポンデギ)
  蚕のさなぎのしょうゆ煮。匂いも見た目も独特。たんぱく質豊富で香ばしい。


  <次回の ハングルやっとく?> 2005年2月15日更新予定。 お楽しみに!
  第四章:韓国「食」事情 第四話「一緒に食べよう!」


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