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週刊 ぱそらいふ ぱそらいふトップへ戻る

椎名さんちのにぎやかな週末
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椎名家のご紹介

Excelってどういうソフト?

Excelってどういうソフト? 「最近すぐ、名前を忘れてしまうのよ……いやだわ。でも、ほら、このマークを」
 おばあちゃんは、リビングのパソコンのところに行って、Excelのアイコンをクリックしました。
「やっぱりExcelだわ。すごいわね。私、なんか苦手なのよねぇ」
「あら、使ってみるとすごく便利よ。電卓のいらない集計表のようなものだもの」
「お、Excelの家計簿ですね。表計算ソフトって便利ですよね」
「表計算ソフトっていうの? パパは会社でも使っているんでしょ?」
「そうそう、仕事では、けっこう使うよ。経費を記入して計算して集計したり、数式を入力して予算案を作ったり。仕入れと在庫管理の複雑な表もあったな。部内にマクロを作るのが趣味だっていうヤツがいてさ……」
「ああもう、むずかしくって、なにがなんだかわからないわ」
「え、ごめんごめん。Excelは表計算ソフトのひとつで、表計算ソフトっていうのは、入力したデータを様々な方法で集計したり、入力した数式どおりに計算させることができて……」
「……」
「ママは私と同じで、説明を聞くより、使ったほうが、のみこみが早いんですよ」
「うーん、たしかに。それじゃ、やってみましょうか。まず、 ツールバーの新規ブックのマーク をクリックして、新しいブックを開いて」
「たしかに集計表みたいなのがでてきたわね」
「縦に数字がずらーって並んでいるだろ、これが列。横にはAから順番にアルファベットが並んでいるね、これが行。この枡目にいろいろな項目をいれていくんだよ」
「項目?」
「えーっと、家計簿なら、日付とその日に使った金額が必要だよね」
「前月からの繰り越しや、収入・支出、支出の内訳とローン残高と銀行の自動引き落としと……」
「ああもう、ややこしくって、なにがなんだかわからないや」
「おばあちゃんはどんなふうにしているの?」
「私は、縦に日付と曜日、横に項目を書いてますよ」
「見せて、見せて」
 おばあちゃんは「2月の家計簿」という名前のファイルを開いて見せてくれました。
「あ、なるほど、こういうことだったのね。わかったわ」
「最初に日付と項目だけを書いたファイルを作っておいてね。毎月、それに月と曜日をいれて、項目別に毎日、使った金額を記入しているのよ。これだと10分もかからないわよ」
「あ、上のところに前月の繰り越しを書き込むのね。毎日、残高がでていてわかりやすいわね。このぐらいの内容でも十分なのね……。でも、結局、計算して入力するんだったら、ノートに書いたのと同じじゃないの?」
「なに言っているの。使った金額を入力すれば、自動的に、その日の合計と残高、1か月の集計なんかの計算をしてくれるのよ。ノートに書くよりぜんぜんラクチンですよ」
「あ、そ、そうね。パソコンですものね。そのくらいできるのね。あら、毎週金曜日だけ、食費が高いのね……。もしかして……」
「まぁ、いいじゃないの」
「ウチが食べにくるから、前の日にたくさんお買い物しているとか……?」
「おじいちゃんと二人だと、ほんと、食べなくなったからねぇ。いいじゃないの。私も毎週、あなたたちが来てくれるのが、楽しみなんだから」
「こうして、表になってると、いかにウチが食べているか、一目瞭然……。す、すいません……。ほら、七海! もう、お残ししちゃダメよ!」

おばあちゃんの家計簿

おばあちゃんが作って、使っている家計簿です。月ごとに、前月からの繰り越しと、その月の収入・支出を書き込むと、その日の合計と残高、1か月の集計が表示される、簡単なものです。


お小遣い帳を作ってみよう

お小遣い帳を作ってみよう 「そうしたら、七海のお小遣い帳もExcelで作ってみましょうね」
 帰宅したママと七海ちゃんは、家のパソコンのExcelでお小遣い帳を作りはじめました。
「はーい」
「お小遣い帳なら、項目は家計簿より少なくてすむわね」
 ママは、新しいブックを開いて「七海のおこづかい」と入力し、それから次の列に項目を書きこんでいきます。
「前月の残りの金額をまず書いて」
「それから?」
「列をかえて……。月、日、曜日、それから、内容と、もらった金額、使った金額……合計。どう、七海、これだけあれば、なんとかなるかしら」
 ママはスラスラと入力していきます。
「ええと、2月って28日でおしまいだっけ? 日付を書くのって、ひとマスごとに入力していくのは面倒ね……」
 横から見ていたパパが助けてくれました。
「1、2、3、とひとつひとつ入力しなくても、1、2と両方のセルを選択してから、それを下にひっぱっていってごらん」
「セルってなぁに?」
「入力するひとマスのことセルっていうんだよ」
 ママは、1と2の両方をマウスの左クリックしたまま選択し、両方が太枠で囲まれている状態にしました。それをクリックして下に下げていくと……。
「あ、ちゃんと、1、2、3、4、5、6……って続けた数字が入力できてる!」
「便利だろ。Excelは規則性があるデータを自動的に入力してくれるオートセルっていう機能があるんだよ」
「あれ、ひとつのセルだけだと、同じ数字ばっかりが」
「ふたつ以上選ばないと、規則性がわからないだろ。順番どおりの数字だけじゃなくて、曜日もできるから、やってごらん」
ママは、「曜日」の項目の下に、水、木、といれて、同じような操作をしました。
「すごーい、曜日もでてくる……」
「失敗しちゃった時は、とりあえず、マウスで選択しておいて、セルの右下にでてくる、オートフィルセクションのマークをクリックして、でてきた項目から連続データっていうのを選べば、直るよ」
「これだけでも、パソコン使ってよかったなぁって思えるわね」
「感激するのは、まだまだ早いよ。七海、お小遣いをもらった日のところに、もらった金額をいれてごらん」
「はーい。ええと、毎月1日に600円……と」
「次は合計の表示の仕方だよ……」
「そうそう、表計算ソフトの、計算の機能ね」
「そうしたら、計算させたい行でも列でもいいから、全体を選択して……」
 ママはまず、「もらった金額」と書いた項目の下の列を、合計のところまで選択しました。
「さっきと同じように太枠で囲まれたね。そしたら、そのままでオートSUM(サム)ボタン オートサムボタン をクリックすると……」
「あ、一番下の合計のところも600になったわ……ちょっと待ってよ、どうして600円なの?」
「あってるだろう?」
「ちがうの、七海のお小遣いは毎月100円でしょう?」
「あのね、ママからは100円。おばあちゃんが500円、くれるから」
「えー、お金をもらったら、ちゃんとママに報告しないとダメでしょう? いったい、いつからそんなにもらってたの?」
「ごめんなさい……。今月がはじめてだよ。1月はお年玉もらったから……」
 ママはプンプンして、七海ちゃんはショボーンとしています。パパはそんな様子にちょっとハラハラ。
「な、七海、これからちゃんと報告するんだよ。ええとー、そしたら、仕上げにのこりのところを自動的に計算するようにする方法なんだけど……」
「もう、パパもちゃんとしかってよ。みんなして七海に甘いんだから」
「そ、そうだね。これからキビシクするよ。そしたら、七海。まず計算の結果を表示させたいセルをクリックするんだ」
 七海ちゃんは神妙な顔つきで行のGと列の4が交わるセルをクリックしました。
「そうそうG4だね。次に、表の上のG4▼ってとこの右側にある白い場所、数式バーっていうんだけど、そこに=を入力して」
「あ、G4がSUMになったよ」
「計算しますよってことだよ。それから、足したり引いたりしたいセルを選択するんだ。セルをクリックするとその場所の座標が=の次にでてくるね。そしたら、+とか−とかいれて、次のセルをまた選ぶ。この場合は、前月ののこりG2+もらったお金E4−使ったお金F4だから=G2+E4−F4ってなればいいんだよ」
「できた!」
「同じように次のG5は、=G4+E5−F5だね。そしたら、あとはオートフィルの機能で、全部をクリックすると自動的にセルの計算値が入力されていくよ」
「これでいいの?」
「よーし、それじゃ、金額をいれてごらん」
「1月の残りが……たしか、800円ぐらいだったから……G2に800。この日は使ってないから」
「よし、ちゃんと1400になったね。合ってるだろ」
「うん、スゴイねぇ。あとは、七海がどんどん使った金額をいれていけばいいんだね。えーと、マンガ買って、ガム買って、あとマンガについてた懸賞のハガキをだしたんだっけ。それから……」
「えー、そしたら、今朝、コンビニで買ったっていう肉まんとかのお金はどうしたの?」
「あのねー、昨日、パパに300円もらった……」
「あー、一番甘いのがだれかわかった気がする……」
「す、すいませんでした……」

七海のお小遣い帳

Excelには入力を簡単にする機能がたくさんそろっています。規則的な数値や曜日を自動的に入力してくれるオートフィルや、簡単な計算ができるオートSUM(サム)はぜひマスターしましょう。


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