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「マップサービスとは、どういうものかね?」 「ええと、一番簡単なのは、Google(グーグル)ですか。グーグルの検索窓に住所を書いて検索してみてください……」 「おや、検索結果の一番上に、ここの住所の地図というのがでてきたぞ」 「クリックしてみると」 「へぇ、このあたりの地図が……」 「なんだか赤いオバケみたいな目印がたっているな。なんだ? 『この場所をデフォルト登録する』、これを私のデフォルト(初期値)位置にします、ということかな。クリックすると、……『次回、Google ローカルにアクセスした際はデフォルトで 世田谷区××1-●-▼ の地図が表示されます。』だと」 「グーグルローカルっていうのは、地域情報を簡単に検索できるようになっているサービスで、ほら、ふつうのグーグルのトップページにも、グーグルの文字の下の真ん中あたりにでてますよね」 「その初期設定をこの住所にしたということか。ふむ、近所のお店を検索したり、いろいろできるんだな」 「そうなんです。だから、地域の地図を見るには、グーグルローカルが便利なんですよ」 「うむ。行きつけの店の名前で検索したら、マップにその店の場所に印がついた検索結果がでてきた。同じ名前の店はこの近所に3軒もあるのか」 「チェーンですかね。左側で、該当する店の名前をクリックしてみると」 「あ、地図が動いて、店の名前と住所が」 「で、隣接するエリアを見たい時には、左ボタンを押しながらマウスを動かすと」 「おお、地図もスムーズに動くんだな」 「左側にある矢印をクリックしても」 「矢印の方向に移動するわけか」 「で、+(プラス)と−(マイナス)のついてるスライドバーを動かすと」 「縮尺がかわったぞ。おや、マイナスをクリックしすぎたら、日本地図になってしまった」 「それはスライドバーを動かしすぎですよ。そうそう、右上に、『マップ』『サテライト』っていうのがありますよね。『サテライト』をクリックすると……」 「写真になった。これは見やすいなぁ。地図の上で旅する気分だ。あぁ、この公園が春山公園。いまどきは、桜が満開だ」 「そこが、春山公園ですか。公園の真ん中に池があって、右側に塔が立ってますね」 「おじいちゃんとパパばっかり見てないで、私たちにも見せてよ。そうそう、この塔がシンボルなのよ、この公園。前に東屋があって、七海が小さい頃、よくお弁当を作って公園に行って、ここで食べさせたりしたのよ……。七海もここはよく覚えているわよね」 「うん、最近も、友達とそこで遊んだりしているよ」 「そうか。それじゃ、集合場所は、この東屋にしようか」 「それがいいわね。連絡がつかない場合は、ここで落ち合うということで」 「よし、何日かかっても、ここまで帰ってくるぞ」 「何日も待ってられないわ。さっさと帰ってきてよ」 「そしたら、今度はパパの会社をみせてよ」 「それじゃ、ぼくの会社の住所を検索してみよう」 「へぇ、横に川があるんだね。この赤い屋根の建物はなに?」 「川じゃなくて、皇居のお堀だよ。これは……、位置からいうと、近所のビルだけど、こんな上からみたことないから、知らなかったよ。ええと、この道をずっとこっちの方向へいくんだから……」 「それじゃ、このHのマークは?」 「それはヘリコプターが降りられるマークじゃなかったかなぁ」 「あー、東京タワーが逆立ちしてるー」 「ううむ、見事な空中散歩だな。『月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也』、よし、ワタシは、これで、奥の細道のルートをたどってみるぞ」 「おばあちゃんは、日光のいろは坂でしたっけ、七曲がりの道路が見てみたいわねぇ」 「七海ねぇ、去年、遠足でいった八景島シーパラダイス」 「いやその、観光名所の前にですね、ぼくの帰宅避難ルートを……」 「それはパパがヒマな時に見ておいてね」 |
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「ねぇねぇ、今度のおやすみに、井の頭公園にお花を見にいくんだよね。カーナビみたいに、道を案内してくれる地図はないの?」 「ああ、ルート検索か。たしか、『MapFan Web(マップファン ウェブ)』てとこにそういうサービスがあったっけ」 「このサイトね。左側の『便利機能』のところに、『るーとMap』っていうのがあるわ」 「まず、無料のユーザー登録をするんだな。登録がすんだら、なになに、出発地・目的地の場所を設定するんだね。えーっと、ウチの住所と、井の頭公園と。そしたら次に、ルート設定の条件を指定して……。ふつうの行き方は知ってるから、最短距離を見てみることにしよう」 「わー、でた。およその距離が書いてあるよ」 「右折とか左折とか、曲がるポイントごとに地図がでるのもわかりやすくていいね」 「ノートパソコンで見ながら行けば、カーナビがなくても大丈夫ね」 「うーん、車のカーナビは、GPSで今いる場所を教えてくれるのが便利なんだ。これはGPS機能がないから、そこまではできないんだけど。それでも、ふつうの地図帳よりはずっと便利だね」 「この場所の一週間分の天気予報も見られるのね。旅行の計画をたてる時にも便利そうねぇ」 「それじゃ、これで、奥の細道を東北まで……」 「……おじいちゃん、松尾芭蕉は、車じゃなくて徒歩の旅でしょ。ここのサイトは、口コミ情報とか、観光案内もたくさんあって、おもしろいわね。ケータイにメールを送って、どこにいるかわかる『どこです?メール』なんていうサービスまであるのね」 「相手の携帯にGPS機能がついてないとダメだけど……。ぼくのはついてるから、試してみようか」 「えーっと、あなたのケータイあてに、メールを送るのね」 「あ、メールが届いた。メールにあるURLをクリックして、GPS情報を取り込んで、『ここです!メール』を、返信するのか」 「受信すると、どこにいるかわかるのね。あ、メールがもどってきた。メールのURLをクリックすると、この家の地図がでてきたわ*。カンターン!これなら、あなたが歩いて帰宅する時も安心だわ。あ、そうそう、どこに飲みにいってても、スグわかっちゃうわネ!」 「えー、GPS情報は建物の中とかだとうまく取得できなかったりするんだぞ。それに、受信しても、返信しなければわからないじゃないか」 「大丈夫よ、そんなことムヤミにやらないから」 「ねぇねぇ、ここにでてる、苺狩り……おいしそうだよ。井の頭公園やめて、こっちに行こうよ」 「え、それって、九州じゃないの。ムリムリ」 「マップもあるもん。フェリーもあるんだよ。きっと行けるよ」 「わはは、それは、奥の細道より遠い旅になりそうだな」
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