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「うわ、『探偵物語』『俺たちは天使だ!』『太陽にほえろ!』ですか。貴重だなー。懐かしいなー。ぼくも見てましたよ」 「家庭用ビデオデッキが発売されたのが、たしか1977年頃だったかな。それからしばらくして購入したんだ」 食事が終わると、おじいちゃんとパパはビデオテープの整理に取りかかりました。やはり押し入れからだしてきたビデオデッキをパソコンに接続します。 「S端子にケーブルをつないで……、これで準備OKですね」 ビデオデッキとの接続は、赤(音声・右)、白(音声・左)、黄(映像)の3本でつなぎます。黄(映像)のかわりにS端子でつなぐこともできます。黄(映像)よりS端子でつないだ方がキレイに映像を取り込めます。 「これで取り込みができるのか。たいしたものだな」 「再生しながら録画するわけですから、デジタルビデオカメラから取り込む時より、時間がかかりますけどね。それじゃやってみましょう」 パパは、デスクトップの『おすすめメニューバー』から『簡単AV編集』と書かれている項目の中にある『SmartHobby(スマートホビー)』を立ち上げました。 「ええと、まずトップのメニューからやりこいことを選ぶのだったね」 「そうです、そうです。『ビデオカメラ・ビデオデッキ』をクリックしてくださいね」 「それで、『ビデオデッキ(外部入力)から取り込む』を選ぶんだな。おや、なにかいろいろ書いてある画面がでてきたぞ」 「取り込み方法とか、画質を決める画面ですよ。取り込み方法はですね、テープ全部を取り込むわけですから、『手動』にしてください」 「映像の長さを指定する、なんてこともできるのか」 「あんまりそういう場面はないでしょうけどね……、それからその下、入力端子の選択のとこは、間違ってないか確認すればいいんです。で、画質の選択ですが……」 「これはややこしいな」 「あんまりむずかしく考えないで、カッコの中に書かれてるように、DVD 1枚に何時間録画するかで選べばいいんです」 「うーん、3倍録画モードにして録画したテープだと、長時間にしても、2枚必要になってしまうのか。結局、分けてDVDに焼くことになるなら、1枚のDVDに2時間分の録画ができる『標準』にしておこう」 「そうですね、長時間にすると、画質はもっと悪くなりますからね」 「あんまり画質が悪くなるのはカンベンしてほしいな」 |
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「それじゃ、次の作業ですが……」 「お、取り込み開始のボタンがでてきたな。これをクリックすれば、取り込みが始まるわけだ」 「それじゃ、取り込みが終わるまで、ママたちの掃除を手伝ってきますか」 再生しながら取り込みますから、デジタルカメラの時より時間がかかります。おじいちゃんは、目覚まし時計を持ってきて1時間50分後にセットしました。 ♪ジリリーン 「お、もうそろそろ終わりか。いったん、ビデオを停止して、ソフトの方も停止ボタンを押すんだな。よし。で、映像を取り込めたら、今度は編集作業するわけだ」 おじいちゃんは、作業手順をメモしてある紙をだしてきました。 「編集作業は、前回やったから、すっかり覚えているぞ。取り込みが終わったら、『映像を編集する』を選んで、映像をトリミングして、テキストを入れて、音楽つけて……ってやっていくんだろう?」 メモには「オリジナルDVDの作り方」として 1、映像の取り込み 2、トリミング 3、映像の入れ換え 4、トランジション(映像の効果)の指定 5、タイトルとBGMの指定 6、DVD作成 となっています。 「ちょちょっとまってください。録画したビデオテープなので、そんなにこだわって編集する必要はないとおもうんですよね。トリミングは番組ごとに切り分ければいいわけだし、BGMなんか必要ないですし。番組名とかメモ程度のテキストを入れられればいいわけですし」 「映像を切り換える効果も、スッキリしてた方が良さそうだな」 「もちろんですけど、待ってください。片づけながら考えてたのですか、残りの映像も取り込んでしまいませんか? 編集作業はまとめてやったほうが効率がいいと思いますよ」 「……そうだな、ビデオテープをいちいち止めて、取り込めた分を編集して、とやっていくのは、たしかに面倒だな。このビデオ、いろんな番組を1本のテープに続けて録画したもののようだし。取り込みはまとめてやってしまったほうが便利だな」 「まぁ、状況にもよりますけど、6時間まるまる取り込むなら、寝てる間にやってしまうって手もありますね」 「それじゃ、あと残り4時間か……けっこう時間があるな」 「それじゃ、またセッセと大掃除しますか、なんかママとおばあちゃんに、にらまれてるような気がして……」 |
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