パソコンお役立ち講座パソコンを快適にお使いいただくために
たとえば、本や雑誌や新聞の本文では、ほとんど明朝体が使われるの。横線が細くて、右端に三角形が付いている書体。みんな見慣れてるし、上品で知的な感じ。明朝体はよく使われるから、このパソコンにも何種類もはいっていると思うにゃ。
そうなんですか。
見出し(タイトル)には、ゴシック体が使われることが多いの。縦線も横線も太くてインパクトが強いから。見出しはページを開いたときに真っ先に目に飛びこんできてほしいから。
……? 外でなにか音がしてるにゃ。
年賀状だったら、筆文字も使うでしょ。筆文字もいろいろあるのよ。力強いのから上品なものまで。それをどう使い分けるか。その言葉をどう伝えようとしてるか。選んだ人の人格が問われるにゃ。
大げさだにゃあ。
「勘亭流」ってフォントもあるでしょ。これは、歌舞伎で番付なんかに使われる書体。これを使えば気分は江戸時代。花のお江戸へタイムスリップよ!
あれ、カミナリが鳴ってるよ。
あ、悪い予感……。
ビリビリビリー(またこんなことにー!)
ビリビリビリー(こんなことってあるのにゃー!)
ビリビリビリー(予感、的中だにゃー!)
ビリビリビリー(せっかく話がのってきたところなのにー!)
やっと新しいプリンターがつながったにゃ。
さっそく印刷してみましょうよ。
お、力強く印刷がはじまったぞ。
にゃー! すてきっ。
ポワワーン(と、とつぜん出現する)
ポワワーン(と、とつぜん出現する)
えっ、どういうことなの? 部屋の様子が変わっちゃったにゃ。
あっ。はじめてですよね。カミナリでタイムスリップしたんだにゃ。ときどきこうなるにゃ。
タイムスリップ? ここはお江戸?……じゃないわね。セロリさん、どういうこと?
私もはじめてなんです。話には聞いてたけど。
じゃあ、この方たちは?
また、いらっしゃったのね。今は1990年ですよ。
あら、あなたはわたしの?
そうみたい。わたしは30年前のあなたってことだにゃ。
これはこれは。よくいらっしゃいました。
きゃー、なつかしい! これ、ドット・インパクト・プリンターね!
学校にあって文芸部でよく使ってたにゃ。
うるさいのよねー、これ。
インクリボンに吸い込ませたインクを紙にたたきつけて印刷するのよ。
これ、どうしたんですか?
きのう、買ってきたんです。さっきやっとセットして。
きのう……。あら、失礼なこと言っちゃって。たしかにピカピカ。新品ですね。
でも、たしかにうるさいです。最新の機種なんですけどね……。
し、失礼しました。新品の大切なプリンターにご無礼を。
モニターの画面の感じもなつかしいにゃ。
でも、字がギザギザっていうかデコボコっていうか、きれいじゃないにゃ。
このころは、画面やプリンターの解像度も低かったし、フォントもビットマップフォントだったんだにゃ。
ビットマップ?
ビットマップフォントは、点々でできたフォントだにゃ。ちょうどいい解像度だときれいに見えるけど、拡大するとギザギザに見えるんだにゃ。
今は、アウトラインフォントっていう、フチを関数グラフみたいな図形で表現するフォントを使っているから、拡大してもなめらかな曲線になるんだにゃ。
フォントの細かい表情も表現できるようになったんだにゃ。
ここがポイントだにゃ