パソコンお役立ち講座パソコンを快適にお使いいただくために
それでは、修理エリアに移動しましょう。
あれ? 棚が自分で動き出した。
ホントだ!
あれが配膳ロボットです。
えっ? ロボット?
修理が終わったパソコンを修理エリアから出荷エリアに運んでいるんです。
棚の下に車輪がついた台があるでしょ?
あれが棚を持ち上げて運んでいるんです。
うわー、こっちに来るー!
だいじょうぶですよ。
ロボットは安全を最優先に走行しているので、人や障害物を検知すると、その場で一時停止して、人や障害物がいなくなるのを待ってから走行を再開するんです。
あっ、止まった。棚をおろしてる。
あっ、下から脱出するよ。
あの下から出てきた体重計みたいなのが配膳ロボットなのね。
あれだけであの大きな大きな棚を持ち上げて動かせるんだにゃあ。
そうなんです。棚のちょうどバランスのいいあたりにはいって、ググッと棚を持ち上げて、それで運ぶんです。
工場のレイアウトも記憶していて、最短ルートで運んでくれるんですよ。
これまで人が棚台車を押して運んでいたんですが、一日の総移動距離が13キロだったんです。過酷でしょ?
今、その3割くらいをロボットが運ぶようになりました。
今後もっとロボットで配送できるように運用を検討しています。
あっ、囲いの中にはいっていく。
ここはロボットが充電するステーションです。
バッテリー残量が少なくなったらロボットが自分で充電ステーションに充電しに行きます。
90分間充電したら、8時間作動するんです。
働き者だな。
これは誰が操作してるの? これがAIなの?
これはAIじゃなくて、自動運転です。
人が操作する必要はなくて、自分で台車を運んでくれます。
AIを使って成果を上げている故障診断は、この後、修理エリアでご覧いただきます。
きょうは、パソコンとタブレットの修理を見ていただこうと思います。
そうそう。ここを楽しみにして来たんだにゃ!
ちょうど、このパソコンが着荷エリアから届いたところです。
さっそく修理に取りかかります。
プチプチ(気泡緩衝材)の袋からパソコンを取り出して、モニターには工程管理票を表示します。
工程管理票というのは、診断や交換で何をしたのかを記載するメモみたいなものです。
ここ、ここが見所です。
これから、パソコンのどこが故障しているかを診断して、故障した部品を準備するんですけどね。
モニターでパソコンの登録データを見ながら、パソコンをチェックしていますよね。
でも、じつはどこが故障しているかは、もう、ほとんどわかっているんです。
まだ、届いたばっかりなのに?
はい。お客さまには、ウェブや電話で修理を依頼していただくんですが、そこで申告していただいた症状から、過去の修理実績を学習したAIで分析して、前もって故障箇所を診断するんです。
その正答率が83パーセント。
AIは今も学習を続けているので精度はどんどん良くなっています。
ほら、パソコンの背面カバーを開ける前に、修理に使いそうな部品の準備をはじめましたね。
ここが重要なポイントなんですけど、交換する部品を準備するのがとても簡単になったんです。
ここには、いろんなパソコンが届くので、症状は同じでも使う部品は違うことがあるんです。
どの部品を使うかは、修理する人がその都度調べるしかなかったわけですが、AIが前もって故障診断して必要な部品を挙げてくれるので、修理する人がしっかり故障診断して、そこから選べばよくなったんです。
だいぶ、スピードアップできるでしょ?
にゃるほろにゃー!
必要な部品をシステムに入力すると、となりの部品倉庫から15分以内に届きます。
部品が届くまでは休憩できるにゃ。
そうだといいんですが……何台か並行して修理しているので、手は空かないんです。
もちろん休憩はちゃんととりますよ。
こっちで修理しているタブレットは、部品が届くまでの間に本体を開けるようです。
いよいよ修理だにゃあ!
でも、今回はここまで。
つづきは次回の「ぽかぽかパソコンライフ」でご紹介するのよ。
残念だにゃあ。もうすぐなのに……。
吸盤とホットプレートは?
それは次回のお楽しみね!
(つづく)
きょうのまとめ
今回、見学に行った、群馬県太田市のNECパーソナルコンピュータ群馬事業場。
パソコンの修理だけでなく、部品倉庫、コールセンターもあるNECパソコンのサポート拠点です。
学校でローマ字を習ってパソコンにも興味津々の小学3年生。
メグミさん。不動産会社に勤めている。メールやショッピングにもパソコンを使いこなす。
ポテトくんのおじいちゃん。カメラが大好きで、パソコンもよく使っている。
ポテトくんのおばあちゃん。絵を描くのが好き。得意料理はコロッケとバーニャカウダー。
