近郊の山や低山への日帰りの山歩きに慣れてきましたら、次は山小屋を利用した泊まりがけの山歩きにステップアップしましょう。山小屋を利用することで、日帰りでは無理な長いコース、アクセスの関係で日帰りできないコースなどにも行けるようになります。また、山小屋に泊まっていれば、夕暮れ時や早朝の美しい山の風景にも出会うことができます。来シーズンの夏には山小屋泊まりの山歩きができるように、準備と心構え、トレーニングをしておきましょう。
日帰りの山歩きの計画に準じて、行動計画を立てます。本講座の「第2回 計画を立てて、山に行こう」を参照してください。まず、山小屋への到着を午後3〜4時に設定して、歩きはじめからの行動可能時間を算出し、宿泊する山小屋を決めます。翌日は朝から出発できますから、行動時間は充分にあります。これが山小屋利用の山歩きのよいところで、のんびりと山を楽しめます。なお、山小屋は予約しなくとも泊まれますが、出発前に予約するように心がけてください。
山小屋は、登山口や登山コースの途中に建てられている宿泊施設で、山歩きの拠点として利用されています。山小屋には、管理人が常駐している営業山小屋と無人の避難小屋とに大別されます。登山者が一般的に利用するのは営業山小屋で、寝具が備えられ、食事が提供されます。宿泊料金は山域、立地条件、設備などによって異なりますが、2食付で7000円くらいから1万円くらいが目安です。また、頼んでおけば、翌日の昼食弁当を用意してくれる(1000円程度)山小屋も多いです。