121ware 閉じる

あなたの山歩きがパソコンでさらに広がる 山とパソコン 11月号 毎月1回更新 監修 山と溪谷社 山と溪谷社
 
1.誰にも負けない!山のデジタル写真 第3回 パソコンと画像のレタッチ 監修:畠山高
 
傾いた写真を水平にする

 特別な意図がある場合を除いて、風景写真では水平に写すのが基本です。しかし、被写体に水平の基準がなく、感覚的にも水平を出しにくい場合があります。また、どうしても右あるいは左に傾きがちなクセをもっている人も多いようです。

  写した写真を見て、「あれ、写真が傾いている……」という経験をもっている人も多いはずです。こんなときにも以下の手順のレタッチで水平を出すことができます。

1 右に傾いて写してしまいました。 1 右に傾いて写してしまいました。
 
2 メニューバーの[イメージ]→[回転]→[レイヤーを自由に回転]をクリックします。 2 メニューバーの[イメージ]→[回転]→[レイヤーを自由に回転]をクリックします。
 
3 ダイアログボックスが出ますから、[OK]をクリックします。 3 ダイアログボックスが出ますから、[OK]をクリックします。
 
4 次のダイアログボックスも[OK]をクリックします。 4 次のダイアログボックスも[OK]をクリックします。
 
5 ポインターで画像の角を動かして画像を水平になるまで回転させ、画像内をダブルクリックして確定させます。 5 ポインターで画像の角を動かして画像を水平になるまで回転させ、画像内をダブルクリックして確定させます。
 
6 ツールボックスの[切り抜きツール]で画像に白地が出ないように切り抜きます。画像は少し小さくなりますが、水平になりました。 6 ツールボックスの[切り抜きツール]で画像に白地が出ないように切り抜きます。画像は少し小さくなりますが、水平になりました。
 
写真をシャープにする
 写した写真がシャープ感が足りない、あるいは、ほんの少しブレているというような場合にはレタッチでシャープさを補うことができます。メニューバーの[フィルタ]→[シャープ]→[アンシャープマスク]で詳細な補正ができます。手順は、以下のようです。

1 少しボケた画像になってしまいました。右の画像は部分拡大。 1 右に傾いて写してしまいました。
1 右に傾いて写してしまいました。
 
2 [アンシャープマスク]でレタッチします。プレビューにチェックを入れておき、調整用の3つのスライダーを動かして画像を確認します。[半径]は2.0、[しきい値]は0で、[量]を150くらいまでの間で調節するとよいでしょう。 2 メニューバーの[イメージ]→[回転]→[レイヤーを自由に回転]をクリックします。
2 メニューバーの[イメージ]→[回転]→[レイヤーを自由に回転]をクリックします。
 
3 レタッチ後の画像は、よりシャープになりました。右の画像は部分拡大。 2 メニューバーの[イメージ]→[回転]→[レイヤーを自由に回転]をクリックします。
2 メニューバーの[イメージ]→[回転]→[レイヤーを自由に回転]をクリックします。
 
アンシャープマスクをかけると、画像のエッジのコントラストが上がってシャープになります。ただし、かけすぎると粗い画像になりますから注意しましょう。また、画像をいろいろとレタッチした後で、最後にアンシャープマスクをかけます。
 
パノラマ写真を作る
 何枚かの写真をつなぎ合わせたパノラマ写真もレタッチ・ソフトで簡単に作れます。まず、つなぎ合わせる部分が少しずつ重なるように撮影します。この際、写真が上下や斜めにズレないように注意します。できるだけ三脚を使用しましょう。なお、フルオートのコンパクトデジタルカメラでは、写す方向によって露出のバラツキが出てきやすいですから、レタッチで各写真の露出濃度をそろえます。また、広角レンズで撮影した写真をつなぐと不自然になりやすいので、ズームレンズは広角側ではなく、やや望遠側にして数枚をつなぐのがポイントです。180度を写すのであれば、5〜6枚に分けて撮影します。パノラマというほどではないのですが、コンパクトデジタルカメラの広角側で入りきれない風景なども2枚に撮り分けて、後でつなげば広い範囲が写せることになります。Elements 3.0にはパノラマ作成機能がありますから、以下の手順でパノラマ写真を作ります。

1 つなぐ写真をすべて画面に表示します。 1 つなぐ写真をすべて画面に表示します。
     
 
2 メニューバーの[ファイル]→[新規]→[Photomerge Panorama]とクリックします。 2 メニューバーの[ファイル]→[新規]→[Photomerge Panorama]とクリックします。
 
3 ソースファイルに表示した写真がセレクトされますから、[OK]をクリックします。
4 Photomergeの画面になり、自動的に写真がつながります。つながらない写真がある場合には、それをドラッグして手動でつなげます。よければ[OK]をクリックします。
5 元のElements 3.0の画面に戻って、つなぎ合わされた写真が表示されます。ツールボックスの[切り抜きツール]で余分な部分を切り取ります。
 
 
6 色調などを調整して完成。
 なお、パノラマ作成機能を使わなくても、手動で写真をつなぎ合わせることができます。つなぎ合わせる写真を画面に表示し、メニューバーの[イメージ]→[サイズ変更]→[カンバスサイズ]とクリックし、1枚目の写真のカンバスサイズを拡大し、そのスペースにツールボックスの[移動ツール]で2枚目の写真をドラッグして、つなげばよいのです。
 
ページトップへ
前のページへ
 
コンテンツ
  1.誰にも負けない!山のデジタル写真
  2.今月のおすすめの山
  3.はじめてみよう!山歩き
  山のオリジナル壁紙
  今月号のプレゼント
  トップへ戻る


◎もっと詳しくは、山と溪谷社刊・畠山 高著『今から始める 山のデジタル写真』(本体1500円+税)をご覧ください。

今から始める 山のデジタル写真

畠山 高(はたけやま・たかし)
1954年、秋田県生まれ。著書に『剣岳』(山と溪谷社)、『わが剱岳』(東京新聞出版局)など。写真家、パソコンインストラクター、日本山岳写真集団同人。
http://www.b-mountain.com/


バックナンバー
 
第4回 「プリント写真やポジをパソコンに取り込む」
 
第3回 「パソコンと画像のレタッチ」
 
第2回 「デジタルカメラの実践撮影法」
 
第1回 「デジタルカメラの基礎知識」
 
 
 

|1.誰にも負けない!山のデジタル写真|2.今月のおすすめの山3.はじめてみよう!山歩き
山のオリジナル壁紙今月号のプレゼントトップへ戻る
 
NEC Copyright(C) NEC Corporation, NEC Personal Products,Ltd.