歩くことが健康によいということは、みなさんすでにご承知ですが、ところが日本人の多くは靴に対して意外に無頓着。靴というのは、いずれもそのTPOに合わせた構造を持ち合わせています。たとえばジョギングシューズには横へ移動するという構造がないですし、サッカーシューズも天然芝と人工芝では靴を替えないとケガの元になりやすいのです。
旅先でよくジョギングシューズを履いている人を見かけます。ジョギングシューズやスニーカーはフィット感がよく履きやすいのですが、これらの靴は雨の日を想定していないため、スリップ防止加工されていないものがほとんどです。そのため石畳など濡れて滑りやすい場所では転んでしまい、足首や手首のねんざ、骨折といったケガを招きかねません。
では、どのように靴を選べばよいでしょうか。まずウォーキングシューズの性能、特徴などの情報を集め、そして、その靴のフィット感を試してみましょう。靴屋さんの店内をしばらく歩き、踵のホールド、つま先のゆとりなど、しっかりチェックしたうえで、自分に合う靴を見つけることが大切です。また靴ひものタイプですとほどけやすく、結ぶ際にも高齢者の方は前屈みになりにくいので、ファスナーのように着脱しやすいものがよいでしょう。
(文/戸井美也子) |