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旅行読売編集 「旅の健康塾」 旅行読売
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植田理彦温泉博士の温泉健康法
 
第4回 上手な入浴法4(入浴中) 休息をとりながら湯舟で手足の運動を
一日一回目の入浴
 浴槽の中の段になったところに腰掛けて、半身浴で3分ほど経ってから腰を前にずらしてゆくと、斜め浴か浮き身の入浴姿勢となります。
 少し汗ばんだら一旦出浴。縁に腰掛けて5分ほど休んだら再び浴槽につかります。この時は、手、足の関節を湯の中でゆっくり動かします。
休息をとりながら湯舟で手足の運動を
一、手の関節
 湯の中で両手首の上下運動を左右同時に10回。両手首の回転運動を左右同時に外回り、内回り10回。ついで両手のグー、パーの運動を10回。しばらく休んで両肘の屈伸運動を5回します。ここでまた出浴。浴槽の縁に腰掛けて、足だけ湯につける足浴で休みます。

二、足の関節
 浴槽の中の段に腰掛けた半身浴で、足首の回転運動、曲げ伸ばしを左右同時に10回。足のゆびを開く運動を左右同時に5回。ついで両膝の屈伸運動を左右同時に5回行います。いずれもゆっくり動かします。波が立って湯が揺れるので同浴者に迷惑のかからない注意が必要です。できれば同浴者も一緒に動かすとよいでしょう。
 湯の温度にもよりますが、ここらあたりが1回の入浴の限度でしょう。汗が流れ出ないうちに終わらせて出浴します。浴後は水滴を十分ぬぐって着衣をします。そして水分を補給しましょう。もし、飲泉できる温泉場ならば、そこの温泉水を補給するとよいでしょう。

一日二回目の入浴
三、肩、首筋
 再び半身浴で、両肩の上下運動を軽く10回。肩の回転運動を前から10回、ついで後ろから10回軽く回します。汗ばんできたころに一旦出て、湯舟に腰掛けます。
 しばらく休息してから、今度は目を閉じて首をゆっくり左から軽く5回、右から同じようにゆっくり5回まわします。またしばらく休んだら、目を閉じて首を左右に5回ずつ傾けます。ついで首を前後に軽く5回曲げます。
 2度目の休息がすんでから、湯に全身をつける全身浴で胸を思い切り張り、肩を思い切り後ろにそらしたり、前にすぼめる運動をしたりします。
 このように入浴中は、関節、筋肉が和らいでいるので、普段凝りやすい部分をなるべく動かすとよいでしょう。

(2005年旅行読売3月号より)
 


バックナンバー
第10回 糖尿病と温泉(2) 「運動施設のある温泉で5日間湯治」

第9回 糖尿病と温泉(1) 「多くの現代人が悩む糖尿病の対処法」

第8回 上手な入浴法8 「温泉入浴を楽しむ十五ヵ条」

第7回 上手な入浴法7 「飲酒後の入浴、早朝の入浴は避ける」

第6回 上手な入浴法6 「皮膜を守って保温、美肌へ効果大」

第5回 上手な入浴法5 半身浴でゆっくりと腰を左右に回転

第4回 上手な入浴法4(入浴中) 休息をとりながら湯舟で手足の運動を

第3回 上手な入浴法3 心臓、肺に負担のない入浴姿勢をとる

第2回 上手な入浴法2(熱い湯、ぬるい湯) 体に優しい入浴は、40度付近のぬる湯にゆっくりつかる

第1回 上手な入浴法(かけ湯、かぶり湯) 「入浴前に湯を浴びてレジオネラ菌を流す」
植田 理彦 温泉療法医・医学博士 植田 理彦 温泉療法医・医学博士
1927年東京生まれ。1950年東京大学卒業後、同大物療内科で温泉医学を学ぶ。温泉療法医会顧問。1990年環境庁長官より温泉行政功労者として表彰を受ける。現在、内幸町診療所所長
植田 理彦 温泉療法医・医学博士
植田 理彦 温泉療法医・医学博士


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