上手な入浴法8
温泉入浴を楽しむ十五ヵ条
温泉入浴を楽しむには、上手な入浴をすることが大切です。今まで7回にわたって述べてきましたが、ここで簡単にまとめてみましょう。
体調や時間帯を考えてペースを守り正しく入浴
1. 温泉旅行はゆとりを持って
(片道2時間から3時間まで)
2. 宿に着いたらお茶とお菓子で小一時間の休息
3. 入浴は食前にはサッとひとふろ。運動後、食後は 1 時間を過ぎてから入る
4. 飲酒後は酔いがさめてから入る
5. 高齢者の入浴は必ず仲間と一緒に。1人だけでは入浴をしないこと
6. 浴槽に入る前には必ずたっぷりと「かけ湯」をする
7. 半身浴から次第に腰をずらせて、浴槽を枕に手足を伸ばしてゆったりつかる
8. 入浴中は手、足をこまめに動かす
9. 汗が流れるほどの長湯は避け、額がほんのり汗ばむほどでいったん出浴。休息して再びつかるのを2回までとする
10. 湯の温度が熱いときは、 3 分つかって 5 分休息。これを 3 回繰り返す
11. 浴後はミネラルウオーター、茶、飲泉で十分水分を補給する
12. 浴衣が汗ばんだら乾燥した浴衣に着替える
13. 一日の入浴回数は多くて 3 回までとする
14. 深夜と早朝の入浴は避ける
15. 車を運転するときは出発前の入浴は避ける
温泉入浴を禁ずるとき
1. すべての急性疾患、抗生物質などの薬を服用している時。カゼをひいている時やひき始め
2. リウマチなどの病状が進行している時期。治まったらよい
3. ガンなど悪性腫瘍。術後など病状が安定して体調が優れている時期はよい
4. 重症高血圧。重症動脈硬化症。血圧値が不安定で最小血圧値が120を超えている時期。眼底出血を起こしている時期
5. 1年以内の心筋梗塞、狭心症発作
6. 網膜症、腎症、壊疽などを伴う重症糖尿病
7. 発作後、間もない脳卒中
8. 吐血、下血間もない潰瘍
9. 大血管の動脈瘤
10. 伝染病
何かの慢性病を持つ人は、念のために温泉療法医のアドバイスを受けると安心です。
( 2005 年旅行読売 7 月号より) |