121ware 閉じる
 
旅行読売編集 「旅の健康塾」 旅行読売
植田理彦温泉博士の温泉健康法 スローフード「ふるさと食風土記」 旅行読売おすすめ「歩く旅」 おすすめの癒しガーデン 旅の快適術
 
 
「松蔭の誕生地と墓所を訪れ三角州に広がる市街を望む」
「松蔭の誕生地と墓所を訪れ三角州に広がる市街を望む」
 
 松蔭神社を後にし、旅の締めくくりに訪れたのは松蔭の誕生地。少し坂を上り、歩いて 20 分ほどだ。生家跡を示した土台があるだけだが、眼前が開け市内を一望。松蔭も三角州に開けた城下町と、その向こうに広がる日本海を眺めて少年期を過ごしたのだろう。
 すぐ脇には一族の墓所も隣接しており、今も訪れる人が後を断たない。安政 6 年、 30 歳で刑死した松蔭の墓前で手を合わせていたのは、神戸の高校で教鞭をとる歴史の先生。萩は初めてだという。「松下村塾の塾生は恵まれていたと思う。尊敬できる先生がいて、国を変えるという信念と情熱があった。今の子どもは、自分の国にも無関心だし、情熱を傾けるものもない。尊敬できる先生もいないようだしね。萩に来て、教育を考えるいいきっかけになった」と話す。 再び歩き出すと、墓地の前の駐車場にひっそりと立つ石碑に気づいた。 50 年ほど前に萩を訪れた歌人、吉井勇の歌が刻まれている。

萩に来てふとおもへらくいまの世を 救はむと起つ松蔭は誰

 半世紀を経た今も色あせないその問いに思いをめぐらせ、駅へと向かう坂道を下りていった。
(文/熊崎俊介)

地図
 
歩き旅メモ
【交通】山陰本線東萩駅下車/山陽道防府東ICから国道262号線経由約1時間10分、松陰神社前に無料Pあり
【備考】ボランティアガイドあり(要予約、交通費1000円〜)。また、主要な観光スポットにもボランティアガイドが常駐している
【宿泊】市街地に宿約30軒
【問い合わせ】萩市観光課 TEL 0838-25-3139
 
(2004年旅行読売10月号より)
1ページ 2ページ
 
バックナンバー
第10回 「黒門市場(くろもんいちば) 大阪府 大阪市中央区」

第9回 「近江八幡(おうみはちまん) 滋賀県 近江八幡市」

第8回 「高野山(こうやさん) 和歌山県 高野町」

第7回 「佐原(さわら) 千葉県 佐原市」

第6回 「馬籠(まごめ) 岐阜県 中津川市」

第5回 「由比 静岡県由比町」

第4回 「本郷 東京都文京区」

第3回 「萩 山口県萩市」

第2回 「松江 島根県松江市」

第1回 「桐生 群馬県桐生市」

ページトップへ
 
 
あなたの健康旅行結果発表旅行読売新刊紹介トップページ
 
NEC Copyright(C) NEC Corporation, NEC Personal Products,Ltd.