121ware 閉じる
 
旅行読売編集 「旅の健康塾」 旅行読売
植田理彦温泉博士の温泉健康法 スローフード「ふるさと食風土記」 旅行読売おすすめ「歩く旅」 おすすめの癒しガーデン 旅の快適術
 
 
「洋風建築に懐かしさを覚え名物のうどんに舌つづみを」
洋風建築
 
 ここには、大正5年(1916)に建てられた当時の桐生高等染織学校の講堂が今も残り、国の有形文化財に指定されている。群馬大学工学部の同窓記念会館として現役の木造建築だ。金具や調度品にいたるまで当時の姿を残し、ギシギシと音をたてる廊下に、鉄筋校舎で育った私も何か懐かしいような不思議な気持ちになる。
校門でに学生に声をかけた。「今年、就職が決まって東京に戻ります。ここには古い町並みだけでなく、昔の近所付き合いみたいなものが残っていて、町の人には本当にお世話になりました」東京出身の男子学生はそう話す。
校門を出て左に歩き、最初の交差点を左に折れると、大正8年に建築され、桐生に現存する唯一のレンガ造りののこぎり屋根工場、金谷レース工業などがある。
 再び本町通りに戻り、本町1丁目の交差点へ向かう。途中左手には「一の湯」(330円、15時〜23時)がある。織物工場で働く女工さんのために作られた昔ながらの銭湯だが、いまでも薪を使って湯を沸かしているため、湯が柔らかく温まりやすいと地元のファンも多い。
本町1丁目の交差点近く、うどん屋「藤屋本店」でひと休み。太目でこしの強い手打ち麺が特徴だ。(天ぷらうどん、750円)。上州名物からっ風が麺の乾燥に適し、麦の栽培が盛んだった桐生は、市内にうどん屋が100軒以上もあるうどんの町としても知られる。桐生うどん会を組織し、観光客の誘致にも積極的だ。
 本町4丁目の交差点まで戻ったら右へ。かつて糸の問屋街としてにぎわった糸屋通りを渡り、15分ほど進むと昭和3年に建てられた上毛電鉄西桐生駅に着く。
 そこからは南に5分ほど歩いて、再び出発点の両毛線桐生駅へ。地元の高校生であふれる電車に座り、ほどよく疲れた足をマッサージしながら帰路についた。
(文/熊崎俊介)

地図
 
歩き旅メモ
【交通】両毛線桐生駅下車/北関東道伊勢崎ICから国道17号線、県道68号線経由約25分 、駅前に有料Pあり
【備考】ボランティアガイドあり(無料、3人以上からで要予約)、詳細は桐生観光協会へ。
【宿泊】駅前にビジネスホテル、旅館などがある。
【問い合わせ】桐生観光協会 0277-40-1888
 
(2004年旅行読売4月号より)
1ページ 2ページ
 
バックナンバー
第10回 「黒門市場(くろもんいちば) 大阪府 大阪市中央区」

第9回 「近江八幡(おうみはちまん) 滋賀県 近江八幡市」

第8回 「高野山(こうやさん) 和歌山県 高野町」

第7回 「佐原(さわら) 千葉県 佐原市」

第6回 「馬籠(まごめ) 岐阜県 中津川市」

第5回 「由比 静岡県由比町」

第4回 「本郷 東京都文京区」

第3回 「萩 山口県萩市」

第2回 「松江 島根県松江市」

第1回 「桐生 群馬県桐生市」

ページトップへ
 
 
あなたの健康旅行結果発表旅行読売新刊紹介トップページ
 
NEC Copyright(C) NEC Corporation, NEC Personal Products,Ltd.